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SFセミナー2012 ①「三島浩司インタビュー」

今年は去年以上に更新が遅くなってしまいましたが、その分内容は濃い目で行きたいと思います。

一応、本会の目録通りにレビューします。

一発目は「三島浩司インタビュー」

出演:三島浩司  聞き手:三村美衣

※芒はスタッフとしてしばらく外で受付を手伝ったりしてましたので、実は最初の20分くらいを聞き逃しております。その分は合宿の方の内容を書き足して穴埋めいたします。
 あと「」内の発言はあくまでも記憶と即興のメモに基づいていますので、必ずしも正確ではありません。

会場にいた皆さんにはSFセミナーのプログラムと一緒に『神は賽を投げない』というタイトルで三島先生のレジュメが配布されていました。

僕が会場に入った時がちょうどその話が始まったところ。

フィクション作品に現実味を持たせる手法として、三島先生は人間心理と確率論を使って読者に与える影響をコントロールしているそうです。

例えば、「サイコロを降って、1111111111が出る確率も2356113545が出るのも数学的には同じだが、人間はぞろ目に神秘性を感じてしまい、出るわけがないと思いこんでいる。そうした人間心理をついてむしろそれを崩して書く」ということらしいです。

聞いてみれば、ふむん確かにという感じですね。

ちょっと面白かったのが、三島先生が例に挙げていたダイナミックフィギュアの登場人物が警官に暴行を受けるシーンについて。

まずは背負い投げをされる。その後は普通なら馬乗りになって殴るとかがありそうですが、このシーンではさらにもう一度背負い投げを掛けている。

別にもう一度背負い投げをしてはいけないなどという法は無いわけですが、読んでる方としては「あれ?なんでまた背負い投げ?」となるわけで、三島先生はこのズレの演出を狙っているそうです。

さらに「僕には文才がないので、アイデアをぎっしり詰め込みしないといけない」なんてことをおっしゃっておられましたが、没原稿まで含めると物凄い文量なんて話や大量のアイデアをこれでもかと詰め込む手法を見る限り、才能がないんじゃなくて、才能に頼らず努力してるってことなんじゃないでしょうか。

どうも三島先生はどこかで「キャラクターが喋るのが僕の作品の魅力」なんてことをおっしゃってたんですが、途中で「やっぱり撤回します」の一言で会場は一瞬笑いにつつまれたり。

そして、三島浩司作品の不思議なところ、何故登場人物をフルネームで記述するのか? についての質問が出ました。

その答えは?

「僕の作品は登場人物が結構多いし、読んでる途中で名前を忘れてしまって数ページ前とか見直すのは読者は面倒臭いと思って。僕も嫌ですし」

どんな凄い秘密があるんだろうと思って固唾を呑んで聞き入っていた聴衆は爆笑。

確かに親切です。結構、シーンが飛んだりも多いし、視点人物の変更も多いので確かに分かりやすいですね。

しかし、三島先生曰く「これからはやめる」だそう。

この後も三島先生は「これからはやめる」と結構色んなとこで言われてるので、どこまで本気か良く分かりません

三島先生の文章には飛躍した比喩が使われる場合があって、ちょっと分かりにくかったりしますという会場からの意見には「意識してるわけではないです」との答え。

しかし、三島先生曰く「大阪人だからというわけではないが僕はお笑いには厳しい。お笑いの中でも落ちに落差をつけないといけないと思うんです。だけどあんまり落差を大きくし過ぎると観てる方はついて来れなくなる。でも僕が好きなのは落差が大きいものなんです。自分の作品の中ではちょっと気をつけようとは思ってます」

補足として、分からない部分は読者は2、3ページ以内に知りたいが、三島先生の文章では次の章に飛んでいたりするし、登場人物が多いから、そのときの視点人物の知らないことは書けないというジレンマもあるそう。

そんな小説の構成についての悩みのあとは、新作についての情報!

新作はタイムトラベラーものとのこと。

なんでも「たぶん誰も考えていなかったアイデアを持ち込んでいるので面白いと思います。現実的な方法かどうかという点についても超越してしまっていると思う」だそう。

新作情報のあとは、ダイナミックフィギュアも斬新な作品だったが、そこら辺も意識していたかどうかについて。

「ロボットもの既存の設定を無理して避けることもわざと使うこともせず、必要なものは使うし、必要でなければ使わないとした」そう。

ただし、「何かを参考にしたりは特にしないようにした」とのことでした。

三島先生の執筆ペースについては、三村さん曰く「出てる本的には遅筆に見えるが、書き直しとか含めるとものすごい分量なので、むしろ早いかも」とのこと。

三島先生も「今後は一年に一冊ずつくらい出せればと」とおっしゃられていましたので、これからは年一ペースで斬新な三島作品を読めるかも!


これ以降は合宿企画での話

三島先生の作品の一つのテーマとしてあるのは「自尊心をくすぐる物語」だそう。これを物語性として盛り込んであるから、僕らみたいな若い世代の共感を呼べてるのかなーとか思いました。

作品の細かい部分での話。

台詞回しでリズムをとるようにしているとのこと。

例えば、「西に七門、東に五門……」などこれは砲門についての台詞だったと思いますが、こんな細かい部分なんかでもちょっとしたリズムを考えていらっしゃるそうです。

なんでも、小さい頃にピアノとかエレクトーンとか習っていた影響で、台詞なんかもリズムにこだわってしまうんだそうです。

ネタバレ?かどうか微妙なトーク。

なぜダイナミックフィギュアのペイントを花鳥風月にしたかという話。

(たしか)卜部が、キッカイは自然に対して恐怖を感じるんじゃないかと思ってそうしたということらしいです。だからボディに書いている。
その他にも細かな理由づけとか書いてない裏設定が多くて、全部は使ってないんだそうです。

三島先生曰く「100パーセント出してもさらに30パーセントあるような作り方。メッセージ性はつねに頭に置きつつ、まず設定を大前提にする」とのことです。

ここら辺で飛行機で東京までいらっしゃった(んだと思う)三島先生はさすがにお疲れのご様子で、少々アルコールが入ってるせいもあるのか、顔色が悪くなってきて少し心配に。

ダイナミックフィギュアがロボット単体で独立して戦闘するのではなく、偵察機やパイロット・オペレーターと複数が有機的に合わさった系のようなものとして運用される理由について。

「ロボットは単独で動かすことはできないんじゃないか。サポートは必要不可欠であろう。パイロットの判断だけで戦うのは現実的には不可能だろう。上空からの情報支援とかが必要だろう。十代二十代の青少年が自分の判断だけで戦うのは無理じゃないか」と色々と考えれば考えるほどこのシステムじゃないと駄目だと思ったそうです。

作品の中でまだ自分の中で納得できてない出来の部分はどこかという質問には「自分では無理のあるやり方はやってないと思う。わりと納得した出来です」と自信ありげなお答え。

ちょっとした用語の解説も。

出撃を出獄なのはなぜか、という質問には「ちょっとうまくいってないかも」って、いいんですかそれで。

でも、許可を出さないと発進できないということからも、母船(のようなもの)であるパノプティコンがベンサムの考え出した全展望監視システムを意味することからも、このネーミングは必然だったようです。

担当編集Iさん曰く「出所じゃなんだか締まらないでしょ」皆さん笑ってらっしゃいました。

主人公の名前については「名前は意識的にしてなかったのに奇跡的にラストと合致した」そうです。

何がどう一致してるのか知りたい方は本編を読んで下さいね。

この奇蹟的な一致に三島先生は「僕は天才かな(笑)」

何でも日本語で名前をつけるとあ段になりやすいらしいんですが、少しの感覚をずらすためにネーミングはあ段を避けるようにしてるそう。

さらに話は先日完全版が出たシオンシステムへ。

実は僕はまだシオンシステムを買ってすらいませんので(申し訳ない)、話を聞いてはいても誤解してる部分があるかも知れません。

ただし、その場でも読んでる方が非常に少なかったので、シオンシステムの紹介みたいな感じで進んでいきました。

シオンシステムのアイデアはもともとはロボットもの用に考えていたネタとのこと。

人間をロボットに寄生させるというアイデアが元だそうです。

表題にもなっているシオンシステムとは生命維持装置のこと。

竹取り物語とリンクしてくるとのことですが、ごめんなさい全然分かりません。

「生の状態で、人間を宇宙に送れないか」おおSFぽい発想、この時点シオンシステム読みたくて仕方なくなってきました。

完全版は徳間版からかなり改善されているとのこと

なんでも、解説も書いてらっしゃる八代嘉美さんが色々とチェックを入れて修正したとのことです。

テーマとしては、人間と寄生虫の関係における主客の転倒。

寄生虫SFというのも中々に珍しいですよね。三島先生の新しい誰も見た事のないものを書こうという意気込みが現れていると思います。

「宇宙との関わりまで書いたのは続編からなので、それまではぜんぜん考えてなかった。最初に出したのでは(徳間版では)後半から考え始めたけど、絡めるのは無理だったのでその後の二編で書いた」らしいです。

小ネタとしては、鳩の名前に競争馬の名前が使われてることなど。

どうも鳩レースについて描かれてたりするようです。

作品中で社会保険制度について参考文献も色々読んでるみたいだし、すごくしっかり書かれてますねという聴者からの質問には、「理論武装の部分ほど作家はその部分が弱い。社会保険制度の部分は無知を隠すためにこそ、しっかり書いた。でもまあ、書くために詳しくなったけど(笑)」と素直な三島先生。なんといいますか好感が持てます(なんて偉そうに)。

最後に先生曰く「自分のことはクリエーターだと思っていて、文章以前に、今までにないものを作りたい。読者はないものはわりと求めてなくて、萌える展開とかそういうのを好んでると思うんですが、自分は斬新なものが好きなので」



安心して下さい先生、ダイナミックフィギュアは十分萌えるし、その上燃える展開だと思います!

なのでこれからも斬新で、SFらしい先鋭的な作品を書いていって下さい。期待して待ってます。

と、ちょっと良い感じにまとまったところで、一コマ目「三島浩司インタビュー」のレポートは終了です。

次は「クトゥルー神話の現在」に行くつもりですが、早くても土曜の更新になると思います。

遅くなって情けない限りですが、記事を読んでSFセミナーにいらっしゃった方も来れなかった方も楽しんで頂ければ幸いです。


※それなりに長い記事ですのでちょっとチェックが甘いかも知れません。誤字脱字もしくは内容に誤りがある場合は指摘して頂けるとありがたいです。
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第二回

こんばんは、未だにSFセミナーレポートをブログにあげてない芒です。

大学が忙しいのです。やるつもりはあるのです。

今週の例会つまり五月十三日(土)ですが、新☆ハヤカワSFシリーズの一作目「リヴァイアサン」をメインに話したりしたいと思います。

個人的に最近のスチームパンク系の盛り上がりも気になってますので、そっち系でアレクシア女史なんかも読んでる方いたら話聞きたかったりして。

あとですね、実は最近クトゥルー神話をモデルとした海外産ボードゲームのアーカムホラーというものを入手しまして、土曜に集まって下さった方と一緒にプレイしてみたいと思っております。

これはSFセミナーでTRPGしようぜとか言っときながら不手際で出来なかった罪滅ぼしでもあります。

正直、TRPGは初心者の僕にはまだ早いぜって感じなので、それ風のボードゲームを皆で楽しんでみようという感じです。

完全日本語版なのでルールブックを理解する知能さえあれば、普通にプレイ可能だと思われます。

一応エクスパンションが日本語版じゃないにしろアークライトから出てますので、そのうち拡張もやってみたいと思いますが、とりあえず基本セットでプレイします。

SFっていうかボードゲームやりたいわぼけーって方も歓迎なので、一度SF研とはどんなものかお試しください。

99%くらいありえないですが、8人以上になってしまった場合は(むしろ誰も来ないかも)プレイ人数制限を超えるので同時にプレイできないかも知れません。

まあ、ありえませんけど。

しかし一人でもプレイ可能なのがこのゲームの強みでもあるので、一人しか人がいなくても僕とサシでプレイできます。

うざいかも知れませんが許して下さい。


とりあえず、午後一時までは外濠一階のテラスでお待ちしています(その一時までに誰も来なかったらずっとそこにいます)。

人が来たら、一階のラウンジはうるさいしスペースが取れなさそうなので、六階に移動します。

前回同様、来て下さる方はメールかTwitterでリプ飛ばすかDMかこちらのブログに書き込んでもらえるとありがたいです。

高円寺にあります有名なゲームショップすごろく屋さんのHPでも紹介されています。
下の方のリンクにある「とても詳しい紹介記事」がまじで詳しいです。
http://sgrk.blog53.fc2.com/?no=711

Twitter
http://twitter.com/#!/sf_gensou_ken

メールアドレス
hosei_sf_genso_ken@mail.goo.ne.jp

セミナー直後

SFセミナーに来て下さった方々、ゲストの皆様方、スタッフの皆さんお疲れ様でした。

今日はゆっくり休んだり、休まず他のイベントに直行したりして下さい。

僕もしばらく前に帰宅しました。これからシャワーを浴びて睡眠をとるつもりです。

SFセミナーに関する報告は、その後、それぞれの企画ごと、僕の網羅出来た範囲内でブログに内容を整理してアップしようと思います。
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ちぬ

Author:ちぬ
めくるめくSFの世界へようこそ!

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